Ranorex Spy

Ranorex Spy は、デスクトップ、モバイル、Web アプリの UI 要素を識別するために、UI の探索および分析をおこなう、Ranorex Studio のコンポーネントです。Ranorex Spy は、実行中のすべてのアプリケーションをキャプチャし、それらの要素をツリー ビューで表示します。これによって、UI 要素を認識および識別し、RanoreXPath を割り当て、リポジトリ アイテムとして使用できるようにします。

Ranorex Spy には、スタンドアローン型と、Ranorex Studio に組み込まれた統合型があります。

このセクションでは、Ranorex Spy の起動方法と基本機能について説明します。

Ranorex Spy に関連する章

Ranorex Spy は、RanoreXPath および UI 要素の概念と密接な関係にあります。これらの概念は、Ranorex Studio におけるUI 要素の識別の仕組みについて説明しているため、これらの章についても確認することをおすすめします。

参照

RanoreXPath については、Ranorex Studio アドバンスト > ⇢ RanoreXPath を参照してください。

参照

UI 要素については、Ranorex Studio アドバンスト > ⇢ UI 要素 を参照してください。

Ranorex Spy の起動

Ranorex Spy には、スタンドアローン型と、Ranorex Studio に組み込まれた統合型があります。

統合型の Spy

Ranorex Studio のツールバーで、SPY アイコンをクリックします。
または、メニューの 表示 > Spy の表示 をクリックします。

Starting Ranorex Spy from within Ranorex Studio

または、リポジトリで任意のリポジトリ アイテムを選択し、EDIT IN SPY ボタンをクリックします。

Starting Ranorex Spy from within the repository

スタンドアローン型の Spy

スタート メニューから Ranorex Spy を起動します。

Starting standalone version of Ranorex Spy
tipp icon

ヒント

Ranorex Spy には、32bit 版と 64bit 版があります。Ranorex Studio から起動した場合、Ranorex Studio と同じアーキテクチャのバージョンが起動されます。スタンドアローン型の場合には、スタート メニューでいずれかのバージョンを選択します。

通常、テスト対象アプリと同じアーキテクチャのバージョンを使用することをおすすめします。

Ranorex Spy のレイアウト

以下は、スタンドアローン型の Ranorex Spy の画面です。BROWSER & RESULTS タブがアクティブになっています。PATH EDITOR タブをクリックすると、画面の表示が切り替わります。これらのビューについては、⇢ Browser & results 画面 および ⇢ Path editor 画面 で説明します。

Ranorex Spy working environment - overview

Element browser / repository セレクター (スタンドアローン型のみ)
ELEMENT BROWSER と ELEMENT REPOSITORY を切り替えます。リポジトリ ファイル (.rxrep) の読み込みは、スタンドアローン型 Spy でのみ可能です。

TRACK ボタンと RanoreXPath フィールド
TRACK ボタンで、要素のトラッキング、識別、追加がおこなえます。RanoreXPath フィールドには、要素の RanoreXPath が表示されます。また、ここで編集することもできます。

Browser & results / Path editor セレクター
⇢ Browser & results 画面 および ⇢ Path editor 画面 で説明しています。

UI 要素のツリー ビュー
実行中のすべてのアプリケーション (ホワイトリストの設定に依存) とそれらの UI 構造構造を階層表示するツリー ビューです。

UI 要素の詳細
ツリーで要素を選択すると、その要素についての詳細情報が表示されます。

イメージ ナビゲーション エリア
選択した UI 要素の画面イメージを表示するとともに、UI 選択のナビゲーションがおこなえます。

Element browser/repository セレクター

スタンドアローン型 Spy でのみ利用可能です。Element browser と Element repository を切り替えます。

ELEMENT REPOSITORY では、リポジトリ ファイル (.rxrep) の読み込みおよび管理がおこなえます。Ranorex Studio が利用できないマシンのリポジトリにリポジトリ アイテムを追加したい場合などに役立ちます。

ELEMENT REPOSITORY は、Ranorex Studio におけるリポジトリ ビューと同じ機能を持ちます。

参照

リポジトリの管理については、Ranorex Studio 基礎 > ⇢ リポジトリ を参照してください。

トラッキング機能

Ranorex Spy は、UI 要素を識別して要素ツリーに追加するトラッキング機能を持ちます。またさらに、要素ツリーからリポジトリに、リポジトリ アイテムを追加できます。

TRACK ボタンと RanoreXPath フィールド:

  • TRACK ボタンで、トラッキング処理を開始します。
  • トラッキングした UI 要素の RanoreXPath が、RanoreXPath フィールドに表示されます。

ルートの UI 要素

  • ルート要素に含まれる UI 要素のみをトラッキングできます。
  • この例では、RxMainFrame (Ranorex Studio Demo Application) がルート要素であり、RxButtonExit がトラッキングされた要素です。これはつまり、Windows の電卓アプリにあるボタンをトラッキングしようとしても、これは別のアプリであるため、トラッキングできないことを意味します。もしルート要素が、エンドポイント自体である場合には、トラッキングできます。

RanoreXPath フィールド

編集モードの RanoreXPath フィールド

  • 通常、RanoreXPath フィールドは背景色が白色になっており、ツリーで現在選択されている要素の RanoreXPath を表示します。
  • フィールドをクリックまたは Enter を押下すると、編集モードに切り替わります。赤枠で示しているように、背景色が黄色になり、フィールドの下にメッセージが表示されます。
  • RanoreXPath を編集し、Enter を押下することで、このパスに一致するすべての要素が、要素ツリーで表示されます。

編集モードの終了

  • 赤色の X をクリックすると、編集モードを終了します。

ワークスペース セレクター

ワークスペース セレクターで、Browser & results 画面と Path editor 画面の切り替えがおこなえます。